根管治療の成功率

 

・日本での成功確率

50%以下

根管治療は歯科の中でも一等難しい内容となっています。なので一番失敗する可能性が高いです。また、費用の項目で述べたように日本の医療費は諸外国に比べ遥かに安いです。保険という枠内で根管治療をしようとすると、ほとんどの医院が赤字で診療をすることになってしまいます。なので本当はもっと時間をかけて経過を見なければならないところを短縮してしまったり、時間を短くしてしまうなどによって十分な除染ができておらず、後になって再発したということが後を絶たない状態です。

保険で診療した

先生の腕や症状によってまちまちですが、再根管治療(感染根管治療)になると成功率は10%程度にまで落ち込むようです。普通の根管治療でも50%あるかないかといったレベルで推移しているようです。

専門医に自費で見てもらった場合

自費で行っているところは、先生に技術も時間も余裕もあるためか成功率は高めとなっています。

それでもその値は7~8割を推移しており、再根管治療は3割ほどとなっています。

 

保険と自費を全て含めた診療を総括して出した成功率の値が50%という数値になのです。

 

海外(アメリカ)の成功率

海外での根管治療の成功率は日本に比べてはるかに高く、全体で80%近い値を叩き出している。簡単な治療は9割ものアベレージを出し、再根管治療においても5~6割もの実績を立てています。

治療を受ければ成功する割合のほうが高いのがアメリカで、低いのが日本という構図です。

 

 

根管治療にかかる費用の差

アメリカの治療は全て自費なので、かなりの金額が必要になります。

日本で根管治療を保険で受けるならば(1歯)1万円以内で収まるでしょうが、アメリカであれば1歯20万はします。

物価の影響もあるでしょうが、お金をかけた分だけ専門の治療を時間をかけて受けられるわけですから成功率は高くなります。

保険で根管治療をする先生は根管治療だけをするのではなく、他の治療もやりながら多くの患者さんを診ています。

予約が20分単位で入っているような医院であれば、ひっきりなしに人が来院するような状況ですから、次々と人を診ていかなければなりません。

昔の歯科医院さんは15分刻みで予約が入っており、患者が列を成している状況でしたので先生も一人の患者に時間をかけれない状況がありました。

今ではここまでの状況の医院はほとんどないでしょうが、予約患者さんが多いと似た状況に陥っている医院はあるでしょう。

しかし、保険で歯科医院を回すためにはある程度の数を診療しなければならないので、痛し痒しといった具合。

費用をしっかり取って、患者さんの数を絞るならば余裕を持って診療することができます。

このあたりにも本邦とアメリカでの差が生まれている一因だと思います。